かんぷうざん・1763m・ささがみね・1859.5m(愛媛県・高知県)
笹ヶ峰(1859.5m)は、四国山地西部の石鎚山脈に属する山である。日本二百名山および四国百名山のひとつに数えられる。山名はなだらかな山頂部が一面のシコクザサに覆われていることに由来する。山頂には、金剛笹ヶ峰石鉄蔵王権現と大日大聖不動明王が祀られる。石鎚山及び瓶ヶ森と共に「伊予の三名山」とされてきた。
寒風山(1763m・かんぷうざん)は、四国山地西部の石鎚山脈に属する山である。四国百名山に選ばれている。かつては「さむかぜやま」と呼ばれていた。山名の由来は定かではないが、旧国道194号の寒風山隧道(1120m)の上にある桑瀬峠(1451m)は季節風の通り道であり、その傍にある寒風山が冬季に北西風をまともに受ける位置にあるのは確かである。山頂の南西側の峰は険しい岩稜で断崖となっているが、北東の最高峰はシコクザサに覆われた360度の展望の利く山頂である。
寒風山から見る笹ヶ峰 | 大きな地図で見る |
歩行距離 | 10.2km |
所要時間 | 6時間40分 |
累積標高差 | (+) 903m (-) 903m |
コース | 駐車場10:40 → 桑瀬峠11:45 → 寒風山12:50 → 笹ヶ峰14:35 → 寒風山 16:00 → 桑瀬峠16:50 → 駐車場17:20 |
今回、愛媛県大西の造船所で行われる仕事関係の研修を利用して、四国の山巡りを計画する。2005年に登った石鎚山(弥山)の印象が強く残っており、再び憧れの石鎚山系の山に登ることになった。6月19日 萩から柳井まで安全運転でゆっくり走る。柳井港でマイカーとともに周防フェリーに乗り込み、松山の三津浜港に向かう。雨の降るなかフェリーが柳井港を出港する。若い男性が桟橋から船上の奥さんと子供に手を振って別れを惜しんでいる。その光景を見て少し感動し、自分もああいう時代があったのか思う。俺も歳をとってしまったのう!・・・。旦那さんと思われる男性は、船が見えなくなるまで家族を見送っている。単身赴任だろうか・・・。海岸沿いにそびえる琴石山を見ながらフェリーは防波堤を通過していく。
20日、造船所での研修終了後、マイカーで大西より国道11号線を経て西条市より国道194号線に入る。途中スーパーで食料を買い込む。長い新寒風山トンネル(5670m)を抜ける高知県に入り、道の駅「木の香」で車を停める。道の駅のとなりの温泉に入り車中泊する。真夜中バイクの騒音で目を覚ます。暴走族かも・・・。車中泊は、安全上問題が起こる可能性もあるので注意しよう。21日何事もなく朝を迎える。早朝、道の駅を出発。いったん来た道を少し戻り北上する。新寒風山トンネルの高知県側の出口の近くにを右(東側)に折れ林道瓶ヶ森線に続く道に入っていく。登山口は、桑瀬峠の真下を貫通する旧寒風山トンンネルの南口と、林道瓶ヶ森線の分岐点付近にある。二つ駐車場とトイレなどの施設のほか売店があるが今日は営業していない。旧寒風山トンネル(1120m)は、道幅が狭く片側通行しかできない。昔は幹線道路だったのだろうか。前から対向車がきたら、長い距離をバックしなければならない。いや中に対向車の避けるスペースがあるかもしれない・・・。単独登山で緊張するなかいろいろなことを考える。
売店の前の駐車場に車を置き、21日10:10 気を引き締め歩きはじめる。登山口からすぐにジグザグの急登が始まり息を切らす。樹林帯を抜けると山道は大きく右に曲がり、シコクザサのトラバース道に変わり険しい山々が見えてくる。右前方には、平家平が見えてくる。絶景だ!眼下には駐車場に止めてある自分の車が見える。
11:15 シコクザサに囲まれた桑瀬峠に到着する。桑瀬峠は、予土往還の要衝であったとのこと。昔は沢山の旅人が、歩いて峠を越えていたのかということは、昔の旅人は皆ハイカーであったことになる。それも健脚の・・・。目の前には荒々しく男性的な寒風山の西壁が見え緊張する。ガイドブックに載っている寒風山の写真は、ほとんど今見ている方向から撮られたものではないだろうか。笹原を抜けるとブナの樹林帯に入り、岩塊まじりのジグザクの急登になる。断崖沿いの近道の山道には、ハシゴが掛けてある。遠回りの山道があるところもある。とにかく道をたしかめながら慎重に登っていく。樹林を抜けると再び笹原の狭いトラバース道にでる。右側は切れ落ちている場所があるので落ちないよう注意して歩く。振り返れば雲間に伊予富士が見えてくる。しばらく登っていくと尾根道にでる。
12:55 寒風山山頂(1763m)に達する。狭い山頂からは、360度のパノラマが拡がる。西側には眼下の桑瀬峠の向こうに伊予富士、瓶ヶ森、石槌山など、東側には雄大な笹ヶ峰とちち山、その右に平家平、北側には瀬戸内海、西条・新居浜市街が見えてくる。
寒風山から笹ヶ峰に行くかどうか、少し迷った末、行くことにする。雄大な景色を見ながら笹原の尾根道を下っていく。右側は切れ落ちて、転げたら大変なので体を反対側に傾け気味に歩く。尾根道から見える笹ヶ峰は、美しくて絵になる。振り返ると寒風山が見える。反対側から見る寒風山は、なだらかで女性的に見える。尾根道はアップダウン繰り返し、沓掛山への分岐に達する。左に折れれば丸山荘へ下る道になる。少し無理をしたので山頂に近づくにつれ脚が重くなり、前に出なくなる。途中知らない間に、ザックに縛っていたカメラの三脚を落として無くしてしまう。なだらかな笹原を抜け、14:35 笹ヶ峰山頂(1859.7m)に達する。山頂からは、寒風山以上の360度の絶景が拡がる。北側には、新居浜、西条市市街と瀬戸内海、西側には寒風山、伊予富士、瓶ヶ森、石鎚山の稜線が、その左には手箱山、岩黒山、筒上山、東側にはとなりのちち山、平家平、冠山、東・西赤石山が、北東方向には沓掛山と黒森山の稜線が見える。
山頂にいた若者が山の名前を聞いてきた。うる覚えの知識で答える。後で分かったことだが、その若者は、同じ駐車場に京都ナンバーの4WDのでかい車を停め、自分より少し後に出発して同じコースを辿って来たようだ。これからちち山経由で下山するという。時間も午後を過ぎ、時間的に明るいうちに着けないのではないかと、彼に忠告する。若く体力があるので余計なお世話かも・・・。復路は、来た道を慎重に下っていく。午前中には雲がかかり見えていなかった山も、天候がよくなり全て見えている。日も傾き始め、美しい景色を見ながら下っていく。17:20 無事駐車に着く。駐車場には、山頂で会った若者の車がまだ止めてあり、下山していないようである。駐車場のトイレの横に湧水の水場がある。冷たい水で顔を洗い、車に乗り込み昨夜車中泊した道の駅「木の香」に向かう。今夜は暴走族が来ませんように・・・。明日は一日山行を休み高知観光に行く予定だ。
林道瓶ヶ森線沿い・旧寒風山トンネル南口のそばに登山口がある。 |
登山口のそばの駐車場に車を止める。 |
旧寒風山トンネル南口 |
まず桑瀬峠を目指す。 |
ヒメレンゲ(姫蓮華・別名コマンネンソウ)? |
桑瀬峠に達する。かつては予土往還の要衝だった。 |
寒風山が見える。 |
タニウツギ? |
タニウツギ? |
寒風山を南側から見る。 |
・・・ |
カマズミ(別名アラゲガマズミ)? |
笹ヶ峰まであと50分 |
寒風山山頂に立つ。 |
笹ヶ峰に向かう。 |
寒風山を振り返る。 |
笹ヶ峰山頂に到着する。 |
笹ヶ峰山頂 |
笹ヶ峰山頂 |
来た道に戻る。 |
笹ヶ峰を振り返る。 |
・・・ |
道の駅「木の香」で車中泊する。 |
笹ヶ峰山頂付近から南東方向の寒風山、伊予富士、瓶ヶ森、石鎚山を見る。 寒風山山頂から東の方向を見る。左から笹ヶ峰(1860m)、ちち山、冠山(1732m)、平家平が見える。 笹ヶ峰山頂から東どなりのちち山を見る。 寒風山に向かう登山道から冠山(1732m)を見る。 笹ヶ峰山頂近くの登山道より北西側の稜線を見る。 寒風山と笹ヶ峰の間の稜線から笹ヶ峰を見る。 寒風山と笹ヶ峰の間の稜線から笹ヶ峰を見る。 寒風山と笹ヶ峰の間の稜線から笹ヶ峰を見る。 笹ヶ峰山頂付近の登山道より伊予富士、西黒森の稜線を見る。 笹ヶ峰とちち山 寒風山を南側の登山道から見る。 笹ヶ峰(中央)、ちち山(右)、沓掛山(左)を見る。 |
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